筆者:坂本明子
久留米大学 文学部社会福祉学科 准教授
1990年代後半
病気による制限があったとしても、何かに貢献し、希望にあふれ、満たされた生活をおくる生き方ができるという「リカバリー」が日本に論文で紹介されたのは、1998年のことであったと思います。
アメリカではすでに多くのリカバリー志向のプログラムが開発され、当事者達も自身の経験を活かしてサポートしあい、その効果が報告されていました。
当事者の声からWRAP(ラップ:元気回復行動プラン)が誕生したのもこの頃でした。
それまでの考え方
その頃、私はデイケアに勤務していて…