第14回 (※連載について→コチラ)
回復に必要な6つの主要な原則 その9
⑤エンパワメント、意見表明と選択⑴
今回の筆者:片山皓絵/宮城整
今回の解説:片山皓絵(かたやまひろえ)
(長谷川メンタルヘルス研究所 公認心理師・臨床心理士)
前回は、トラウマインフォームドアプローチ(TIA)の6つの主要な原則(表)の4つ目、「協働と相互性」について、当事者・家族の視点からその体験を交えてお話ししました。
今回からは5つ目の「エンパワメント、意見表明と選択」について考えていきたいと思います。
① | 安全 |
② | 信頼性と透明性 |
③ | ピアサポート |
④ | 協働と相互性 |
⑤ | エンパワメント、意思表明と選択 |
⑥ | 文化、歴史、ジェンダーの問題 |
6つの主要な原則 ⑤エンパワメント、意思表明と選択
当事者・家族と支援者の間には、知らず知らず「力の差」が生じていることがあり、これまで当事者や家族は、意見表明や選択の機会を奪われ、その結果強制的な治療がなされてきた歴史があります。
トラウマインフォームドな組織では、当事者や家族に限らず、支援者も等しくエンパワメントされ(力を与えられ)、みんなが安心・安全を感じられるようサポートされる必要があります。
また、支援者は…