155回 (※過去の内容は→コチラ)
病気や障害があるから社会貢献できる の巻
著者:土屋徹(オフィス夢風舎 舎長) ※連載が本になりました→コチラ
プロフィール:つちや・とおる(フリーランスナース&ソーシャルワーカー) 精神医療・福祉に従事して39年目になりました。
日本で最初のACTチームのリーダーを経験して、現在はフリーランスとして活動しています。「笑って楽しい精神保健」が実践できる職人をめざして日々精進しています。
▼デイケアでHさんと
デイケアのメンバーさんと話したときのことです。
Hさんは、精神科の病気だけでなく難病といわれる病もあり、現在では体調も悪くて働くのもきびしいような生活をしています。
Hさんは、そんな自分がとってもイヤになり、
「自分はこの世に必要ではない」と思い、何度か自殺を考えたこともあるそうです。
「私は病気になってから国のお世話になっている。生産性もないし自分は国のお荷物なんだ」
と語っていました。
Hさんは、障害年金を受給したり、税金の控除を受けたりするなかで、
「自分は人に迷惑をかけるだけの人間なんだ」
と気持ちが落ちこむことが多くなってしまったそうです。
精神科では「うつ病」という診断名を受けて治療はしているけれど…