第7回 (※連載について→コチラ)
回復に必要な6つの主要な原則 その2
①安全(2)
今回の筆者:片山皓絵/ユキ・アボカド/ 吉田佳子
今回の解説:片山皓絵(かたやまひろえ)
(長谷川メンタルヘルス研究所 公認心理師・臨床心理士)
前回は、トラウマインフォームドアプローチ(TIA)のの6つの主要な原則(表)の1つ目、「安全」について、支援者の視点からお話ししました。
① | 安全 |
② | 信頼性と透明性 |
③ | ピアサポート |
④ | 協働と相互性 |
⑤ | エンパワメント、意思表明と選択 |
⑥ | 文化、歴史、ジェンダーの問題 |
「安全」とは、当事者や家族、支援者みんなにとって、身体的・物理的環境が安全であり、対人的なやりとりで、さらに安全(心理的な安全=安心)を感じられるような状態になることです。
前回は“支援者が想像する当事者の安全”でしたが、実際に当事者や家族はどんな体験をしていたのかも大切なポイントです。
今回は、当事者・家族の視点から伝えます。
■体験を交えて
▼当事者の視点から
著者:ユキ・アボカド
私の場合、安全を感じる条件として以下のことがあげられます。
○物理的条件
◦ルールや決まりがわかりやすいこと
「10分前に着席していてください」はわかりやすいですが、バイト時代に「察して行動してくれ」と言われたときは、胃が痛むほど緊張しました。