24回
エスカレートする怒り(気づき編③)
著者:安保寛明(山形県立保健医療大学 看護学科 教授)
〈ワンポイント動画は→コチラ〉
こんにちは。
怒りにふりまわされないで楽に生きようという連載、今月もやってまいりました。
10月号から「エスカレートする怒り」によく見られる意図ある怒りをテーマにしています。
10月号では場面の例を、11月号ではその背景にある力の見せつけや感情隠しについての解説を行いました。
今月号は気づき編の続きということで、エスカレートする怒りの重要な視点の1つ「コミュニケーション拒否と印象づけ」について紹介します。
コミュニケーション拒否としての怒りの利用
エスカレートする怒りの重要なメッセージは、
「私はこういう人。あなたの意見は聞かない」です。相手との合意形成を拒否したいという、さびしさをかかえたメッセージなのです。
怒りを表出すると、怒りを表出された人は、怒りを表出した人と距離をとりたくなります。距離をとられれば、相手の期待にこたえること、いい人でいようとすることを止めることができます。
つまり…