「こころの元気+」2014年1月号(83号)「おこまりですか? では他の人に聞いてみましょう!」より
Q 病名を人に話すことについて
私は、22歳前後に統合失調症および、PTSDを発症し、26年目になる主婦です。
若干の波はあるものの、比較的安定してきていると思います。
ですが病とは一生のつきあいになると覚悟はしております。
そんな中で思うこと、最近もやもやとしていることがあります。
それは、この病名を誰にどこまで、どれだけお話しすればよいかです。
ケースバイケースとはいえ、当事者さんばかりがいらっしゃる場所でもまったく言えない自分がいます。
もう50歳を目前にした年齢ですが、同じ病で苦しむ人のため何かできないかと思うこともかなりあります。
しかし、このような状態では何もできません。
それがもどかしいのです。
私の人生の中では、病気の体験がほとんどといっていいほど、多くを占めています。
おだやかな幸せな体験はあっても、あまり思いにのぼることはなく、すぐに過去や忌まわしい体験の記憶へと引き戻されてしまいます。
「似たような体験をしている人は多いのでは?」と思います。
同じ病で苦しんでいる人に対して、何も大げさなことをしたいわけではありませんが「何かこの病の体験をいかせやしないか?」
そう思うとき、自分の病名すら発言できないことが邪魔をします。
やはり自分の中の偏見と社会の偏見が怖いのでしょうね。
ご自分の病名を明かされてさまざまな活動をしている方は、どういう経過をたどり、そうすることにしたのか知りたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
A 他の方の話を聞いて
/Fさん(広島県)
以前、私も病名を明かすなど考えられませんでした。
それが変わったのは、自助グループで「あるがままの自分」を出している方の話を聞いたときです。
こんなに楽に生きられるのかと感じました。
ただ、それは、この方と出会って1年ほど経ってからのこと。
その間、この方から感じるものを蓄積していたのかもしれません。また、治療の成果もあったのかもしれません。
以来、私も真似をしました。
そして、しばらくして…