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生活 


こころの元気+」2010年11月号(45号)「おこまりですか? では他の人に聞いてみましょう!」より

 社会的な常識がよくわかりません

私は29歳男性です。
大学3年生のときに心の病を患い、入院したり退院したりを繰り返してきました。
最近はようやく病気とのつきあい方のコツがわかってきたのか、あまり再発をせず、調子が安定している日々が続いています。

現在、昼間は地域活動支援センターに行ったり、デイケアに行ったりしています。
そこでできた仲間と話題になったことの1つに、社会的な常識がよくわからないということがありました。

わからない社会常識を私たちが出し合ってみると、
「お葬式に出たときに、どのようにふるまってよいかわからなかった」
「人混みのなかで大声で話してしまう」
「借りた本を返さなくて怒られた」
「お礼とかあいさつの仕方がわからない」
などなど枚挙にいとまがありませんでした。

きっと社会常識というものは、社会に出ていれば自然と身につくものなのかもしれませんが、いったいどんな常識があるのかもわからないので、なんとなく困っています。
人に迷惑をかけたり、いやがられたりしないためにも、社会常識は持っておきたいと思います。
何が社会常識であるかということに気がつき、それを生活のなかで身につけるコツは何かないでしょうか。
 


A 「恥」をかく数=「成長」の数
/榎田伸也さん(奈良県)


私も、あなたと同じような経験をたくさんしてきました。
就職が内定した後に発症したので、最初は、何が「社会常識」なのか、よくわかりませんでした。

その後、退院してある程度回復したときから、私は進んで「体験発表」を行うようになりました。
発表先は実にさまざまで、会う人は大学や専門学校の先生、行政関係の職員の方など、多くの人と接してきました。

そうした人との出会いのなかで生まれたのは、「社会人ってなんだろう?」という疑問です。
就職していないけれど…

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