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特集6 医師と看護師の謎 


医師と看護師の発言や行動の謎のエピソード


採血が…
珠子さん(東京都)
 

年配のおじいちゃん先生が1人でやっているクリニックに通っています。

病状の見きわめもまぁまぁあたってて、薬の匙加減も絶妙で、ほどほどの距離感で申し分ないのですが、採血がとんでもなくヘタクソです。
私は双極性障害なので、リチウム濃度をはかるため、たまに採血しないといけません。

おじいちゃん先生はふと思い出したように、「そろそろ採血、しましょか」と言って、奥から針や道具をそろそろと持ってきます。
そして私を先生のイスに座らせ、先生は私のイスに座って、ぷるぷる震える手で針をセットし、迷ったあげくに浅ーく刺し、ちょびっととって、はぁーっとため息をつきます。

私は看護師なので、毎回怖いような、おもしろいような。
「先生、私ここでバイトしましょうか?」と言うと、
「ふん、そうやねぇ。給料出されへんわ」と気のない返事をします。
この先生にもう14年通ってます。


▲イラスト:富田暁音

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