筆者:白石弘巳
埼玉県済生会
なでしこメンタルクリニック
自律神経とその不調
カナダの生理学者ハンス・セリエ(1907~1982)は、人などはストレスに対し脳の視床下部(ししょうかぶ)、副腎皮質(ふくじんひしつ)などからのホルモン分泌や自律神経系の活動により生体機能を調整する機能を持っているというストレス学説を提唱しました。
自律神経系は、その名のとおり、意思の力を介さずに、循環・呼吸・体温調節・消化・分泌・排泄など、内臓系の機能調整を行う神経です。
自律神経系は、交感神経と副交感神経から成り立っています。
「アクセル」である交感神経は日中や緊張時に働き、「ブレーキ」である副交感神経は夜間やゆっくりしているときに優位となり…