こころの元気+ 2015年1月号 特集3より 『こころの元気+』とは
一人で暮らしています そのメリット・デメリット
あえて、一人暮らしのたいへんさを語ります
(千葉県)ノルッチさん
私は障害者雇用のお給料プラス障害年金で一人暮らしをしている者です。
一人暮らしのメリット・デメリットというテーマでつらつら書きたいと思います。
メリット
親のストレスから自由に
まずメリットから。
私の親は、主治医も認める問題の多い人物で、同居しているときは、私はひたすら耐えるだけの生活をしていました。
でも今は、少なくとも親のストレスからは自由になりました。
手紙を無断で開封される、私物を勝手に処分される、八つ当たりされる、友人を家に呼ぶこともできない…。
まだまだ書ききれませんが、そういう親からのひどいストレスは、現在はありません。
「お山の大将俺一人」 を絵に描いたような親から逃れられたこと、これはとても精神衛生によい効果があると感じています。
デメリット①
お金のやりくり
一方デメリットについて。
生活=お金ですので、お金のやりくりがたいへんです。障害者雇用ですので、正直申し上げてそれほどかせげるわけではありません。
何とか手取りで生活保護の金額を上回る程度でしょうか(正社員ですが)。プラス障害年金で生活しているわけですが、このたび大問題が持ち上がってしまいました。
私の場合、働いていると障害年金が打ち切りになるかもしれないのです。
誤解のないようあらかじめ申し上げますが、働いているからといって、すぐに障害年金が停止になるわけではありません。インターネットなどで社会保険労務士事務所のサイトを見ると、中には「働いていると障害年金をもらうことはできない」と断言している場合がありますが、それは間違いです。
しかしながら、働いていると障害年金の受給が打ちきりになる場合もあるのは事実です。病気がよくなったわけではないのに…。
くやしいですが、今回の障害年金の更新で不支給の決定が出た場合は、実家に戻らざるを得ません。
毎月皆勤できるのなら何とかなるかもしれませんが、やはり調子を崩す日もあり、1か月に5日くらい休んでしまうこともしばしばです。そうなると生活を維持していくのはむずかしくなります。
これから働いて一人暮らしをしたいと思っている方は多いと思います。しかし、自活での一人暮らしはイバラの道と覚悟したほうがいいかもしれません。
専門的な職業能力があり、なおかつ体調も安定しているなら、希望はあります。障害年金なしでも生活することは可能かもしれません…。
デメリット②
孤独感をどう解消するか
何かデメリットばかり書いている気がしますが、実際一人暮らしはたいへんです。
お金の問題以外にも、たとえば孤独感の問題。一人暮らしは孤独との闘いでもあります。
私は訪問看護を利用して、看護師さんと話しています。ヘルパーさんにも来ていただいています。友人も何人かいますので、よく電話をしています。
孤独感をどう解消するか、大きなポイントかもしれません。
3年経って
さて、私が一人暮らしを始めて約3年の月日が流れました。痛感しているのは、お金がないと何もできないな、ということです。
最近、「プチリッチ」が家計の破綻を起こしやすい、などと言われていますが、障害者の場合は「プチ自立」 が危険だなぁと感じています。病状が不安定な中、自活していくのは毎日が綱渡りです。
もっと希望を語れたらいいのですが、あえて働きながら一人暮らしをすることのたいへんさを重点的に書かせていただきました。一人暮らしはたいへんです、これは本当に実感しています。