「こころの元気+」2008年2月号より
季節の変わり目皆さん、どうしてますか?――――読者の皆さんにアンケートで聞いてみました
今回の特集「季節の変わり目、つらいです」を企画するにあたって、読者の方でコンボライターに登録されている方を対象に、簡単なアンケートをお願いいたしました。
その結果、27人の方から「季節の変わり目」に関するご回答をいただきました。人数についての数字は、少ない数での回答ですので、統計として信用性が高いものであるわけではないことをお断りしておきます。
季節の変わり目に体調がくずれますか、という質問の答
〈全体〉
くずれる…27人中19人、
くずれない…27人中7人、わからない…27人中1人
〈統合失調症〉
くずれる…14人中9人、
くずれない…14人中4人、
よくわからない…14人中1人
〈うつ病・躁うつ病・気分障害〉
くずれる…7人中6人、
くずれない…7人中1人
〈その他の疾患〉
くずれる…6人中4人、
くずれない…6人中2人という結果となりました。
体調がくずれる人は、その時期に何か身の回りで変化はありましたか?という質問の答
――仕事を転職したり、結婚したり春に新生活をスタートしてがんばりすぎた後に起こる。
――仕事をクビになったりとかしました。
――毎年のことなので、特にないと考えます。
――旦那の転勤とか、あと、月経の前後とかで不安定になりますね。
――恋をしているときなど。
――一年の中で何かが変わり目のとき…たとえば、新学期、新入社の時期、何かの始まりなど。
――仕事での失敗や上司からのパワハラ。
――夏休みのイベントや子どものための弁当づくり、キャンプや旅行などで自分も遊びまくるので。
――子供の学校の休みの疲れ、学校の休みのときの昼飯づくり。朝寝ができない。
――春は年度変わりで、秋は行事が目白押しで、忙しいように思います。
――忙しくなって疲れているときや、人づき合いが過剰になったとき。
――自分の夜ふかしが原因であったり、寒さ対策不足にあったりします。
※特に変化はない、という人は全体で4人。
どんなふうに体調がくずれますか、という質問の答
――寝れなくなる。
――全力疾走していてガス欠で急に車がエンストするように、いきなり過労でうつになり、心身ともに疲れきってダウンする。
――うつっぽくなったり、やたらよく寝る。そのほか、躁気味にもなったりして、果ては自分をコントロールできないほどにもなる。
――ゆううつで落ち込む時間が増える。
――疲れがたまって体がきつく、掃除をするのもめんどくさくてできなくなります。
――とにかく何もしたくないし、できない。自信喪失して、悪循環。
――幻覚が増加し気分的に喜怒哀楽がはげしくなり、特に怒りがつのりイライラする。
――さみしくなる。
――音や動作に過敏になる。
――朝の目覚めが早い。二度寝すると、起きるのがつらいが何とか起きる。
――夏はのぼせのような感じ+倦怠感/冬は全身の冷え+手足の感覚麻痺。
――抑うつ状態になる。意欲がなくなる。何もできなくなる。
――めまい、嘔吐感。
――疲れ過ぎて入院せねばならぬほどうつが悪化。
――気分が特にしずみやすい。
――昼飯づくり、朝寝ができない。
――眠れなくなって活動的になったり、食欲がなくなったりします。
体調がくずれるという人は、何か自分なりの対処をされていますか?という質問の答
――リカバリーしているので対処をしない。自分に自信があれば季節にとらわれることなく自分の力を信じる。周囲の関係は、変わらない。変わる程度の人間関係はつくらない。
――とにかく休む。昔はペース配分などできず、ほどほどができない性分で、病気にならないとわからない愚かな自分でした。最近は燃え尽きそうだなー、と思ったら早めにブレーキ踏んでペースダウンするようにしています。
――悪くなる前に早目に病院に行き、医者と相談して薬を調整するようにしています。
――生活の優先順位をつくります。めんどうくさい風呂を先にすませてしまって、後はそのときできることを「ラクにできる」ことから家の中の仕事をします。
――ひたすら休みをとるようにします。
――家に帰って休むとかしてますね。でも、対処しようがない、というときもあります。そういうときは、夫や実家の両親とかにヘルプを頼んだりします。
――ひたすら休養をとる(眠る、用事をつくらない、あるいはキャンセルする)
――季節の変わり目ではありませんが、睡眠が充分にとれなかったときは、昼寝をして、調整します。昼寝でグッと眠れると楽になれます。時間がなくて昼寝ができないときは、眠くても次の夜まで我慢して、生活のリズムを大きく崩さないようにしています。
――とにかく身の回りにある物すべてに対して興味を探します。何でも一度はトライしてみて、これは「おもしろい」「おもしろくない」と分けます。おもしろいことはもちろん続けていき、おもしろくないことは気分が乗っているときに再度チャレンジしてみて、その面白くないことのよさを見つけます。そういうことを続ける日常で、今年は入院しなくてすみました。
――頓服をのんでひたすら自分に落ち着くように気分を抑えています。
――自分に「大丈夫」と言い聞かせる。頓服の安定剤を服用。
――子供の成長を期待する(長い)、育児を主人に押し付ける。
――体の方の対処が遅くなると気持ちがすさんでイライラするのでまずは体を治すようにしています。
皆さん自分なりの警告サインは自覚しているようで、早めに主治医に相談して入院をし、時期が過ぎるのを待つ、頓服をのんで夜寝られるようにする、など対処方法を持っておられ、なかには主治医の写真を大きく引き伸ばし、部屋に飾っていて、しんどいときやイライラしたときにはその写真を見て落ち着いている、という方もいらっしゃいました(デイケアでの話し合い)。
――対処していないのでOD(薬の多量摂取)してしまった。入院をすればよい、と思うけれど実際的には無理。
――その時期が終わるのを待つことぐらいでしょうか…。
――季節的なもの、毎年のことなので、しばらくすれば体調が戻る、とわかっているので、辛抱して待ちます。
――調子が悪いときほど対処できません。※何できない。対処しようがないという人が他に三人いました。
季節の変わり目について一言ありますか? という質問の答
――季節の変わり目については、自分でもどうしようもなく苦しくしんどい時です。そういう時は何も言わずデイケアを休ませていただきたいのです。疲れがとれたらまた再び運動したり掃除をしたり、デイケアも行けるようになるでしよう。それまでそっと見守っていただきたいと思います。
――季節の変わり目にとらわれず、自分は自分、周囲は周囲、自分と他を関係づけないことが一番だと思います。
――季節の変わり目は人生のイベントなどが多く、よく調子を崩してきました。けれど、再発するから何もしないのではなく、リスクを承知でこれからもいろんなことにチャレンジしていきたいです。年をとるにつれ、上手にやりすごす術も身についてきたし、人生の喜怒哀楽を味わいつつ乗り越えていきたいです。
――何か自分で変化に気づいたら、遠慮なくまわりに言ってほしいです。無理をして、入院ということになってしまうよりは、力にはなれないかもしれないけれど、言ってほしいです。
――職に就かないことについて ダメな人間というふうにみてほしくない。
――どうして季節の変わり目に体調が悪くなるのか、自分でもよくわかりません。
――新学期、新たな新しい季節は、自分が何も変わらないでいる、動けないでいるのに余計に悩む。
――付き添いで病院に行っているのですが、やはり春と秋が患者さんも多いような気がします。
――お医者さんが、季節の変わり目などと言う。専門家なら、もっと高度なことを言えばいい、と思う。
――地球温暖化で四季がなくなりかけていても私たち動物はDNAにはあらがえないのだ。