ちょっと知りたい! ひきこもり地域支援センター(215号)


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第118
ひきこもり地域支援センター(215号)

○「こころの元気+2025年1月号より
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筆者:小牧右京(メルクマールせたがや)


ひきこもり地域支援センターとは?


ひきこもり地域支援センターは、専門的な資格を有するひきこもり支援コーディネーターを中心に、ひきこもり状態にある方やその家族へ支援を提供する機関です※引用元 厚生労働省ホームページ)。


厚生労働省は、平成30年4月までに、すべての都道府県および政令指定都市(67自治体)にひきこもり地域支援センターを設置しました。

現在では、住民がより身近なところで相談できる環境づくりをめざして、センターの設置主体を市町村に拡充しています。

↓ひきこもり地域支援センター住所・連絡先はこちら(厚労省より)
ひきこもり地域支援センターの住所・連絡先[622KB]


私の経験

私は以前、ある政令指定都市のひきこもり地域支援センターで働いていました。
そのセンターは以下のような3つの特徴がありました。

専用の面接室がないので、センターと同じ建物内の別機関の部屋を借りて相談していた。
この市は南北に長いという地理的特徴があった。センターは市の最南端エリアに設置されていたため、北部地域の相談者は移動の負担が大きかった。
南部~中部地域の相談者でも、電車やバスが苦手なひきこもりの方は、センターへのアクセスがむずかしかった。

このような特徴から私達は、
「相談者がセンターへ来るのではなく、私達が相談者の最寄りの役所まで行って面接を行う」というアウトリーチ型支援をしていました。

具体的には、市内9か所の区役所の部屋を借りて相談をしていたのです。

そうすることで、本来は来るのがむずかしい利用者に会えたり、各役所にいる支援者とスムーズな情報共有ができたりしました。
このように、ひきこもり地域支援センターでは各自治体が地域の事情に合わせてさまざまな支援を展開しています。

最後に

ひきこもり相談では、「今までどこに相談へ行けばいいかわからなかった」という利用者の声をよく聞きます。
今後もひきこもり地域支援センターは、ひきこもりの支援をしたり、相談者に適した支援機関を紹介する窓口となったりしていくでしょう。

もし「自分はひきこもりかも?」
「家族や知り合いがひきこもっているけれど、どこに相談すればいいの?」
とお悩みの方がいたら、ひきこもり地域支援センターに連絡することを検討してみるといいかもしれません。

※参考:ひきこもり対策推進事業実施要領
https://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/dl/hikikomori02.pdf

 

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