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第116回
こころの不調や病気と妊娠・出産のガイド(一般の方むけ)(213号)
○「こころの元気+」2024年11月号より
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筆者:鈴木映二
東北医科薬科大学 医学部 精神科学教室
▼このガイドは…
このガイドは、心の病気にかかっている方が、妊娠・出産さらには子育てをしていくうえで、あるいは妊娠中や出産後に心の不調などに悩みだした方に対して、想定される困難の対応について解説したものです。
(※日本精神神経学会のホームページへ)
▼編集にあたり工夫したこと
大きく2点あります。
1つは想定される困難について一般の方達に意見を聞いたことと、作成協力者としてさまざまな精神疾患をかかえながら妊娠・出産を経験された方やその支援者などに多数参加していただき、その方達の意見を聞いたことです。
結果として、作成する専門家の想定外の多くの困難が指摘されました。
もう1つは、産科医は精神科領域のことにくわしくなく、反対に精神科医は産科領域のことにくわしくありません。
しかし、妊娠・出産にからむ心の不調は両方の科にまたがる問題ですから、2つの科の専門家がよく話し合って作成したことです。
▼これからの課題
以前『こころの元気+』でも紹介されていましたが、心の病気にかかった方の多くが、結婚や妊娠・出産をあきらめてしまいます。
しかし、ご本人との気持ちと周囲の方の支援(誰もいなくても行政が肩代わりします)があれば、まったくあきらめる必要はありません。
そのために一般の方の不安を払拭するべく、このガイドも皆様の意見を取り入れて、さらに改定していく必要があります。
(※日本精神神経学会のホームページから見られます)