特集3 ポジティブなため息「ゆるめる呼吸」(213号)


特集3
ポジティブなため息「ゆるめる呼吸」(213号)
○「こころの元気+2024年11月号より
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筆者
倉橋竜哉
   日本マイブレス協会 代表理事


ずっと悩んでいたことが、ようやく解決したとき…。
イヤなことが重なりイライラした状態が続いたとき…。
ネットの悪意ある投稿を見続けて不愉快になったとき…。
そのようなときに思わず、フッと出るのがため息です。

最近、あなたは、どんな理由でため息をつきましたか?


ため息が訴えかけること

ため息は思わず、つまり無意識に出てしまうものですが、その「無意識」には理由があります。
ため息にはストレスを緩和するという働きがあるのです。

よく「ため息をすると幸せが逃げる」といいますが、私は講演で話をするとき「ため息はゲップやオナラと一緒」と説明します。
まわりから見るとあまり気持ちがよいものではないので平然と人前でするものではないけれど、ガマンすると心身に悪い影響を与えます。

ため息は「体からのアラート」です。
あなたに「ちょっとストレスがたまっていませんか?」と訴えかけているのです。

 

意識的にため息をつく

ストレスが与える体の反応はため息だけではありません。
呼吸も浅くなります。

体を動かしたわけではないけれど、呼吸が浅くなったり、脈拍が少し速くなっていたら要注意。
それは心身にストレスがたまり、疲れている証拠です。

思わずため息をついたり、呼吸が浅くなったりしていたら、今度は「意識的」にため息をついてみましょう。
それは、いわば「ポジティブなため息」です。


ポジティブなため息「ゆるめる呼吸」の方法

1.目線を斜め上にする(斜め上を見る)
2.ゆっくり肩に力を入れて、持ち上げつつ、鼻から息を吸う
3.一気に肩の力を抜いて脱力しつつ「あーっ」と言いながら息を吐き切る

イラストはクリックで拡大

これを読む手を止めて、今すぐ1~3を3回試してみてください……。
いかがでしたか、気分がスッキリして気持ちが軽くなったのではないでしょうか。


3つのポイント

ポイントは3つあります。

●1つ目のポイント

息を吐くときに上品に「はぁー」と言いながら吐くのでなく「あーっ」と野太いおっさんのような声で吐くことです。
イメージとしては一口目のビールを飲み終えたときの「ぷはぁーっ」という声や、お風呂に入ったときの「あーっ」という声です。
カラダの芯から気持ちがよいときに、思わず野太い声が漏れ出てしまうことがありますよね。
そのときの声を出してみましょう。

●2つ目のポイント

余韻(よいん)を味わうことです。
息を吐きながら「あーっ」と声を出しているときに息を吐き出す心地よさや、野太い声で声帯がブルブルと震えている気持ちよさを味わってみてください。

●3つ目のポイント

息を吐き切ることです。
ストレスがたまっているときは呼吸が浅くなっています。
そして呼吸が浅いとストレスへの耐性が弱くなり、ますます呼吸が浅くなる……という悪循環におちいります。
息をしっかりと吐き切ることで深い呼吸を取り戻すことができ、ストレスの耐性を一時的に高めることができます。

●その他

まわりに人がいて「野太い声を出すのが恥ずかしい」という状況でしたら、声は出さなくてもOKです。
何もしないよりは、声を出さずとも息を吐き切るだけでも効果はあります。

もしまわりの人が賛同してくれるのなら、みんなと一緒にやるのもオススメです。
場の緊張感がゆるんでリラックスしたムードを作れます。

私はよく講演の序盤のアイスブレイクとして「ゆるめる呼吸」を皆さんと一緒にすることがあります。

息を吐き切ってみては

「ストレス社会」といわれてひさしいですが、思わずため息が出てしまうことは避けられないですよね。
どうせため息が出てしまうのであれば、下を向いて息を吐くよりも、斜め上を見ながらポジティブなため息「ゆるめる呼吸」で息を吐き切ってみてはいかがでしょう。

 

○「こころの元気+2024年11月号より
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