コンボの動き 第94回こんぼ亭「当事者が精神科医療の常識を変える」報告


コンボの動き
vol.128 コンボが主催・開催した活動や今後の開催予定です。

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生きづらさをひも解く私たちの精神疾患』ライブ編
当事者が精神科医療の常識を変える」報告

コンボ事務局より


2024年4月27日(土)こんぼ亭「当事者が精神科医療の常識を変える」を開催しました。

2023年の秋、コンボから発売した書籍『生きづらさをひも解く私たちの精神疾患』のライブ編というコンセプトで、今回は会場のみ横浜市教育会館)での開催となりました。
また、今回のこんぼ亭は、3つのパートに分けて行いました。

 

1.著者と医師の話

前半は、本の著者から3人の当事者の方と、この本に感銘を受けたという2人の医師からの講演です。

トップバッターの宇田川健さんは、この本を読んだ方の感想から、「精神科病院で看護師をしています。……本の中に身体拘束じゃない、縛ってるんだと書いてあるのを読んで、泣き崩れてしまいました。〔全文は→コチラ)」等を読み上げ、会場に衝撃を与えました。

堀合研二郎さんは、「健康のために不可欠な4つのものとは?」の問いから始まり医療と福祉の意味について、鈴木みずめさんは、自分が考えた「世間と私たちのズレについての図」の意味、この本の役目と今後の広がりについて話していただきました。

医師の笠井清登さん(下の写真)は、今までの医学とこれからの医療について、伊藤順一郎さんは、その人がいい感じの自分になるのを応援できるよう支援側も敏感にならないといけないというお話をされました。

2.スピークアウト(参加者からの発表)

会場の参加者から、15人もの方々が次々と壇上にあがり、2分間ずつ、今までの話やこの本を読んで「グッときたところ」というテーマで、いろいろなことを発表してくださいました。
この「スピークアウト」の後、一人ひとりへ会場から自然に大きな拍手がおくられていたのが印象的でした。

3.質問をテーマに話し合い

最後に、参加者からの質問をテーマに、それぞれの出演者に話していただきました(下の写真)。

質問
寄せられた質問から、一部ご紹介します。

○いい感じの自分になったきっかけは?
○当事者への偏見や孤独をやわらげるためにしていることは?
○自立していることとリカバリーすることの違いは?
○この本を専門職に広めていくにはどうしたらいい?

 

開催後アンケート

開催後のアンケートから、一部ご紹介します。

●当事者本人の話には、力があると思いました。
書籍やオンラインにはない発信力が、会場での講演会にはあると思います。(匿名)

●出演者のトークで、それぞれが相手に敬意を払って話していたのが、いい感じの社会の縮図だなぁと思った。
全体として「私たち」のエネルギーってスゲーと感じた1日でした。(スミスさん)

●対面ならではのスピークアウト、とてもおもしろかったです。(りょーちゃん)

●一般的な支援の方法は、どうしても表面的に見える問題行動を何とかしてなくすことに力を注ぎます。
本人のつらさや苦しさは、そっちのけです。たとえば暴力だったら、隔離か拘束するか薬を増やすかです。
それでもだめなら警察呼ぶかです。
本人の言うことは、全部無視してさびしくつらい思いをさせて、本人は、死にたい死にたいとなります。
このような本を作ってくださりありがとうございます。
今日は皆さんの素直な意見を聞けたと思います。
今日泣けた人もいますけど、それだけ苦しく、くやしいことがあったと思います。
(バタボリアンさん)

 


全国各地の新聞で大きく取り上げられた書籍


生きづらさをひも解く 私たちの精神疾患

※この本の感想は「他の人の感想を読む」から読むことができます。

定価:1980円(税込、送料別)A5判・216頁
ご注文は、添付ハガキ、電話047-320-3870,HPアマゾン等へ


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