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第107回 シルバーリボン(204号)
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筆者:森野民子(特定非営利活動法人 シルバーリボンジャパン 副代表)
▼シルバーリボンとは
シルバーリボンは、脳や心に起因する疾患(障がい)およびメンタルヘルスへの理解を深め促進することを目的とした運動のシンボルです。
▼歴史
1993年、米国在住の弁護士の息子さんが統合失調症を発症し、家族は周囲からのさまざまな偏見や差別に苦しめられる日々が続きました。
しかし、悲しみに打ちひしがれているだけでは何も変わらないと、ご両親はある日手作りで銀色のリボンを作り協力者に配りました。
リボンには、「統合失調症に対して理解を示します」というメッセージがこめられていました。
2002年のアカデミー賞の授賞式。
統合失調症を患った天才数学者の話『ビューティフル・マインド』が監督賞と作品賞を獲得しました。
オスカーをかかえたロン・ハワード監督が胸にシルバーリボンをつけており、これを機にシルバーリボン運動は世界的に知られるようになりました。
日本では同年福島県で始まり、現在は横浜事務局を中心に特定非営利活動法人シルバーリボンジャパンがこの運動の普及啓発活動を行っています。
▼私の体験談
私の息子も統合失調症です。
最初は深い悲しみと孤独と不安をかかえながら、まわりの目が気になりひっそりと暮らしていました。
ですが統合失調症について学び自分の偏見がなくなると、
「今のまま何もしないでいるよりも統合失調症への理解のある社会にしたい」と思うようになりました。
考えた末、幼い頃からの教育も大切だと思い
「義務教育で精神疾患を教えて偏見をなくしてほしい」の署名活動を開始し、文科省へ届けることになりました(コンボにもご賛同いただきました)。
特定非営利活動法人シルバーリボンジャパン代表との出会いも署名提出の日でした。
そのご縁から、今はこの活動に関わっています。
▼シルバーリボン運動
シルバーリボンジャパンには、シルバーリボン運動普及啓発のためのピンバッチなど、公式グッズがあります。
多くの方々の胸にシルバーのピンバッチが光るようご協力をお願いいたします。
※シルバーリボンジャパンホームページ→ https://www.silverribbon.jp