能登半島地震で被災された皆様、支援されている皆様へ
このたび石川県で発生した「令和6年能登半島地震」での被害について、日々犠牲になられた方の数が増え続け、本当に胸が締め付けられる思いです。また地震発生の次の日には、羽田空港で現地への物資を運搬しようとしていた航空機の事故が起こりました。
被害にあわれた方、航空機事故にあわれた方とそのご家族、同僚の方に、こころよりお見舞いを申し上げます。
大きな災害が発生し、少し時間がたつころに、支援の受け手である被災者は、今受けている以上の「助けて」が言えない状態になります。また現場にいる支援する側も「助けて」が言えなくなります。
このことをコンボの『こころの元気+』では「受援力」の低下と紹介してきました。大きな災害が起きた後には、どんな立場にある方でも遭遇する困難です(*1より)。
「もっと大変な状態の人がいるから」といって、自分の不安や疲労、困難な状況を抑え込んでしまうということは、被災者、支援者のどちらの立場でも起こりえます。
今こそ、どうぞ自分を慈しみ、「受援力」という言葉を思い出してください。
そして、一度、自分のことをケアする時間がとれているかを確認する必要があると思います。
大変な中とは思いますが、どうぞ自分をいつくしむ時間をとってください。誰かに頼らないことは自分自身に冷酷になることを意味しています(*2より)。
私達精神障害を持つ人、およびその家族は大きな困難からの回復とは何かを知っています。
私達コンボとしては継続的に自分たちに何ができるのかを考えながら、行動していきたいと思います。
認定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構・コンボ
代表理事 宇田川健
(2024/令和6年1月25日)
▼引用元(すべてコンボのウェブサイトで公開されています)
*1:『こころの元気+』2019年4月号(特集:災害に備える)より ≪特集の全文を公開しています≫
*2:『こころの元気+』2022年6月号(特集:相談力を高めたい) 特集3:あなたに備わる相談力を引き出すには?(吉田穂波さん)より