「こころの元気+」2013年2月号より
特集2 家族のこんなところに困ってます 当事者の方が家族に知ってほしいこと
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三重県 川北誠さん
僕は病気になって18年で、現在では、母親と2人暮らしです。
母親にはこれまで、回復をあせらすような発言が多かったです。
家にひきこもっていたときは「外に出ていってくれたら、それでいい」と言っていたのですが、保健所デイケアに通い始めると、働くことを求めてきました。
アルバイトを始めると、今度は正社員になることを求めてきました。
より成長していくための行動は必要だと思いますが、自分のペースがあります。以前の言葉と違うことは言わないでほしいです。
できないことを嘆くよりも、今できていることを認めてほしいです。
そんな母親も高齢になり、腰を痛めて、最近は元気がありません。身体的な病気ではありますが、病気をもった人の家族としての気持ちに気づかされました。
最近では、母親から何かをせかされることも減ってきました。
僕は、これからは自分のことは自分でやっていくので、母親には自分の人生を楽しんでいってほしいと思っています。
つらいときは本当につらいんです
埼玉県 猪狩誠さん
自分の家族は母親1人なのですが、いつも料理も洗濯もしてくれるありがたい存在です。
ただ、就労に関してはものすごくきびしくて、調子が悪くてたった1日休んだだけでも、「何やってんだ、そんなことしていいと思ってるのか」等、ものすごく文句がとんできます。
わかってはいるんですが、自分の場合どうしてもうつの波がくるので、つらいときは本当につらいのです。「もう少しやさしく接してくれないかなあ」と思います。
話もやっぱりちゃんと聞いてほしいですね。もっと話し合えればわかり合えると思っています。