病気をオープンにするか、しないかの悩み(本人)


こころの元気+」2011年12月号特集7より

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オープンにする・しないで悩みます


人に自分をどれだけ伝えられるか
栃木県 milkteaさん

最初は、病気をオープンにして就職活動を始めました。
面接官からは、「私たちは、病名よりも、あなたが実際に働けるか、どのような能力があるかを知りたい」
と言われました。
実際に、病気のことを話して採用されたこともあります。
オープンにした方が、就職してから仕事をしやすい、続けやすいと思います。

私は今、クローズドでパート職員をしています。
現在のところ、仕事内容や勤務形態が適切だったとみえて、仕事は三か月続いています。

しかし、「疲れやすい」、「体調に波がある」といった事情は、職場の誰にも言えず、重い体を引きずり、つくり笑いで過ごす日も多いです。
「若いんだから、正社員をめざしたら?」と言われると、返事に困ります。

半年、一年と継続して働き、職場の人と互いの身の上話をする仲になれたら、いつか病気のことを話したいです。
就職活動で大切なのは、オープンにするか否かに加え、「自分は今どんな体調で、何ができて、何が苦手か」をどれだけ伝えられるかだと思います。


地域差があると思います
秋田県 如月さん

病気をオープンにできるかできないかは、残念ながら地域差があると思います。
当地のような地方では、病気をオープンにしてしまうと、まず就職先がないのが現実です。
障害者枠での就職も、国立大学、銀行などの大手機関に限られます。
それも「障害を持ちながら、普通の人以上に仕事ができる」という人しか採用になりませんから、「障害があって、以前より就労能力が落ちた」人間が就職できる仕組みではありません。

私は、この夏にそれまで続けていたアルバイトを、「当地撤退」という事情で失ってしまいましたが(それはハローワーク一般枠での就職でした)、病院の先生からは、「以前と同じような仕事を、ハローワーク一般枠で気長に探した方がよい」と言われています。

今は、在宅で少々パソコン入力の仕事をしていますが、一般の人でも就職状況が悪い昨今ですから、このパソコン入力の仕事を続けながら、気長に仕事を探すしかないかな、と思っています。

 


体調が考慮されるからオープンで
新潟県 D.Bさん

私は以前、時給のいいところで、クローズドで勤めていたのですが、残業を同僚から期待されるようになり、残業をすると、家に帰ってから何もできないくらい疲れてしまい、といってことわることもできず、とうとう会社に行けなくなってしまいました。
時間を短くしてもらったりもしましたが、クローズドなので、理由がはっきり言えず、うまくいきませんでした。

その後クローズドで面接しましたが、落ちたりもしました。
今はオープンにして働いています。

時給は安いのですが、体調を考慮して働かせてもらえるので楽です。

ただ、同僚に、病気のことをどう伝えるかが、けっこうむずかしく、特に新しく入った人に伝えるかどうかなど、迷ったりします。
私という人間をわかってもらうのに、伝える必要があるのかとか考えてしまいます。

結局、わかってもらえそうな人にだけ、話すようにしています。
服薬は、休憩室でみんなの前でしていますが、特に何か聞かれることもなく、聞かれたら、そのときは隠すことなく説明するつもりです。

 

こころの元気+」2011年12月号特集7より