「こころの元気+」2015年2月号(96号)より →『こころの元気+』とは
特集1より
うつ病から双極性障害へ
(千葉県)パイライトさん
気分の落ちこみがきつく、生活に支障をきたしたので精神科に通い始めました。
うつ病という診断で抗うつ剤を処方されました。
それでも約20年ぐずぐず具合が悪いのが続きました。
好転のきっかけは、主治医が転勤で変わったことでした。
新しい主治医は「躁うつ病の薬のほうが効くかもしれないから、切り替えてもよいか」と言って薬を変えました。
根拠は、
「これだけ抗うつ剤をのんで改善が見られない」
「経過が激烈ではないが、下のほうにふれる形で問題になる波をくり返している」
「父親が躁うつ病だった」
「過眠や甘い物への依存など、普通のうつ病と違う特徴がある」
下のほうで波がある躁うつ病かもしれないということで、薬を変えてみて不調はずいぶん軽減されました。
双極Ⅱ型障害は、昔はなかった概念だったので仕方ないかもしれません。
現在の主治医は多方向から、そしてカルテの昔の期間から私の問題を見つめなおしてくれて感謝しています。
特集4より
ひどく不安でした
(新潟県)りんどうさん
40代躁うつ病(双極性障害・双極症)患者です。
20代で初めて発病したときは、家族も「うつ病」だと思っていたようです。
ところが、うつがよくなってきて海外旅行もでき(主治医に相談しましたが行ってきなさいと快い返答でした)、友達の結婚式に出席した一週間後におかしくなり、閉鎖病棟に入院しました。
退院後主治医に「私の病気は何ですか」と聞くと、「何だと思われますか?」と言われ「躁うつ病だと思います」と答えたら、「そう思っていてください」とあいまいな返事で困りました。
病名は、たとえが違うかもしれませんが、仕事と一緒で、何だかわからないのはひどく不安で自分のアイデンティティーが確立しませんでした。
先生が変わってから、やっと躁うつ病だとわかりました。