リカバリーフォーラム用語一覧


リカバリー全国フォーラム内で、出てくる英語や難解な専門用語など。いくつかをまとめてABC順、あいうえお順に一覧を作成してみました。
言葉の解説には異論があるかもしれませんが、参考になれば幸いです。

用語と 解説
ACT
アクトと読みます。Assertive Community Treatment:包括型地域生活支援プログラム。
医師、看護師、精神保健福祉士などの多職種チームで重症精神障害者をケアマネジメントすることで地域生活を支える手法。
分科会「ACTなどの精神科訪問支援」でより詳しく知ることができます。

IMR
Illness Management and Recovery: 疾病管理とリカバリー。
精神疾患をもつ人が、自分に適した方法で自らの精神疾患を自己管理し、リカバリーゴールを目指すために必要な情報や技術を獲得することを目指すパッケージ化された心理社会的介入プログラム。
分科会「IMRでリカバリー! 2015」でより詳しく知ることができます。

IPS
Individual Placement and Support :個別就労支援プログラム。
アメリカで開発された就労支援モデル。従来の職業リハビリテーションと違い、職業に就く準備ができている・できていないなどの判断をしません。診断名・重篤度・入院歴等と就労達成率には関連がないという科学的根拠から、本人の好みや長所に注目した求職活動と同伴的な支援を継続します。
分科会「IPS:仕事とリカバリー」でより詳しく知ることができます。

MHL 
Mental Health Literacy:メンタルヘルスリテラシー。
学校の授業の一環として「心の健康」についての教育を行うプログラム。
分科会「学校メンタルヘルスリテラシー教育」でより詳しく知ることができます。

PNPP
ピア・ネットワーク・プロモーション・プロジェクト
NPO法人コンボのピアサポート盛り上げ企画です。「言いっぱなし、聞きっぱなし」のグループを作り、運営し、全国のピアグループとネットワークを作ることをめざしています。仲間の力を信じて、つながりを作るためのネットワークです。
分科会「ピアサポートの部屋」でより詳しく知ることができます。

PST
プロフェッショナル・スキルズ・トレーニング
専門職が、当事者研究やSSTを用い、ケース検討や援助スキル向上等を実践するもの。
分科会「PSTで支援職から始めるリカバリー」でより詳しく知ることができます。

SHARE
Support for Hope And Recovery
リカバリーに役立つ診察を実現するために開発した、当事者と精神科医の共同意思決定を支援するパソコンツール。
分科会「希望とリカバリーのための診察サポートツール「SHARE」」でより詳しく知ることができます。

SST
Social Skills Training
社会生活技能訓練。社会生活を送るうえで相手に理解をしてもらえるように伝え方や行動を訓練すること。

WRAP
ラップと読みます。Wellness Recovery Action Plan:元気回復行動プラン。
当事者が自分がいつ、どんな状況で気分が落ちこむのか、どうやってよい感じを保つのか等を書き出し、対処法を決めておく。そんな自分でつくる生活管理プランです。
分科会「WRAP 元気回復行動プラン」でより詳しく知ることができます。

WSM
Wellness Self-Management: 健康自己管理。IMR(疾病管理とリカバリー)のパイロットスタディに参加したニューヨーク州が、「リカバリーの促進要因」や認知行動療法的技法を織り込んで、新たに開発したIMRの発展版です。
分科会「IMRでリカバリー! 2015」でより詳しく知ることができます。

シェアードディシジョンメーキング SDM
Shared Decision Making。当事者と精神科医(専門家)の共同意思決定。当事者と専門家が一緒に、サービスや治療の内容にかんする決定を行うプロセスのことです。
分科会「希望とリカバリーのための診察サポートツール「SHARE」」でより詳しく知ることができます。

スティグマ 
「差別」や「偏見」という意味で使われることが多いです。もとは、犯罪者や奴隷の烙印とされたタトゥを意味し、社会から受容を拒否された人々のことを総称していました。アンチスティグマは「アンチ」がつくので、反対や対極を表しています。
分科会「アンチスティグマとリカバリー」でより詳しく知ることができます。

ピア
心に困難をかかえ、精神疾患をもつ人(当事者)を仲間同士で「ピア」と呼んでいます。ピアサポートやピアスタッフのピアも同じ意味です。

ファシリテーター
指導や指示をするのではなく、発言などを促す進行役のことです。
当事者が自分の元気を回復するための行動計画ラップ(WRAP)やイイトコサガシなどで活躍してくださいます。

リカバリー 
英語としての意味は「回復」ですが、単なる回復だけではなく、病気などによって失われた自分の可能性を広げていくプロセスのことで、それには限りがなく、人によって異なるものとされています。『こころの元気+』でリカバリーは何かという特集が組まれるほど多様なものとなっています。