わかりやすいコミュニケーションとは(連載)


こころの元気+2014年10月号(92号)         ※「こころの元気+」とは→コチラ
情熱のメッセンジャー冠地情のコミュニケーション実験道場

その9 わかりやすいコミュニケーションとは
冠地 情


今回のテーマはわかりやすさ。
生きづらさをかかえている人は、無意識に自分の世界にコミュニケーションを引き寄せてしまう傾向が強く、場合によっては「ひとりよがり」と思われてしまうこともしばしばです。
では、どうしましょう?
今回は複数のアイデアをあげますので、参考にしてみてくださいね!

①観客を常に設定してみる
相手にさえ伝わればいいやと話すのと、100人のお客さんに対して、どの人にとってもわかりやすく話そうとするのでは、まったく意識が違ってきます。
しかも、そのお客さんが参加費1000円を払っているとしたら?
自分の満足より、お客さんの満足が最優先ですよね。アンケートに「何を言っているか、よくわからなかった」なんて書かれないように、滑舌よく話したいところです。

②結論→理由の順番で話す
「何が言いたいのか、よくわからなかった」となってしまうおもな原因は、結論と理由が混在していること、そして本人が結論を曖昧にしているからです。
自分の言いたいことに結論をつけるようにしましょう。
そしてその後に理由を簡潔に説明するようにしましょう。
日本語は結論が先送りされやすい言語ということを忘れずに!

③ポイントを絞る
ついつい、あれもこれも話したくなってしまいますが…って、私もそうなんです(汗)。
やっぱり、まずは一つに絞りましょう。そしてその一つをわかりやすく話せるように意識しましょう。
漫画や小説のコツもたくさんの短編を完成させることだそうです。
話の全体像を俯瞰(全体を上から見ること)しつつ、話せるとわかりやすくなります。

④省略コミュニケーション禁止
主語、述語、目的語を具体的に言語化する習慣を身につけましょう。
あれ、それ、これ等に頼らない!
語尾をにごして、相手にゆだねない!
無意識に省略コミュニケーションが基本になっている人、多いです。省略を減らすだけで、ずいぶんわかりやすくなりますよ!


冠地 情
profileかんち・じょう●小学生の頃から不登校・ひきこもり・いじめの三冠王でした。成人後に発達障害(ADHD&アスペルガー症候群の混合型)の診断を受けて、現在は発達障害のある大人の当事者団体イイトコサガシの代表です。