特集1 入院の謎(201号)
○「こころの元気+」2023年11月号より
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▼精神科病院に入院しているときの謎のエピソード
泣きそう
サボテンさん(山口県)
保護室に入れられたときのこと。
トイレットペーパーを自由に使えなかった。
自殺の可能性を考えて、自由に使わせないという理由だったが、いざ必要なとき、お尻がふけなくて泣きそうになった。
長く入院していると
うさぎさん(愛知県)
閉鎖病棟にいると、季節感というものがなくなるので、雨が降っていたとしても「私達には関係ないや」と思ってしまうところや、外の状態がどうなっているかがわからなくなってしまうので、外泊の予定があるとき、"シャバ〟に出たときにうまく対応できなくなってしまう感じに、とても異質的な感覚があったように思います。
長く入院していると、1つの季節を閉鎖病棟で暮らしたりするので、シャバでの生活に戻ったときに、
「去年のこの時期はどうやって過ごしていたんだっけ?」
と、シャバでの人生の空白の期間のようなものができ上がってしまい、とても変な感覚になったりしました。
また、入院患者さん同士で仲よくなると、他の患者さんが外泊してて病棟に戻ってきたときのあいさつが、
「おかえり~」と言うのがふつうなことになってしまうとか、当事者同士では"あたりまえ〟にやってることとか、不思議なことが不思議でなくなってしまう感覚が、「何だかな~」と思ったりもします。
20%はどこに、誰に?
凛子さん(大分県)
入院した日に「おこづかい預り金」と称して1万5千円を徴収されました。
病院には週1回、お菓子やジュースなどを販売するお店が来ますが、
「私はお菓子やジュースは食べないので、おこづかいを預けるつもりはありません」と伝えましたが、取り合ってもらえませんでした。
そして退院の日、一度もおこづかいを使わなかったのにその20パーセントが手数料として引かれ、返ってきたのは1万2千円だけ。
たった3週間の入院で3千円も病院にピンハネされました。
そうやって患者から搾取したお金は、どのような名目の収入になり、誰にどのような使われ方をするのでしょうか。
「不思議だなあ」と思うと同時に、やり場のない憤りを覚えました。
誰にこの理不尽さを訴えたらよかったのでしょうか。
お口をア~ン
サブリナさん(埼玉県)
私は初めて精神科の病院に入院したとき、下剤を出してもらうのを、みんながナースステーションの前に出してある紙に書いているのがすごく不思議で、「ちょっとこれっておかしいんじゃないか」と思いました。
下剤などは医師が決めて出すものだと思っていたからです。
患者さんが勝手に量を決めて書いて、その量を看護師さんがお薬に加えてのませていました。
精神科のお薬は便秘になりやすいから、そういうシステムだったんですよね。
あと、「お薬を看護師さんが患者さん一人ひとりに、お口を開けてア~ンとのませているのも精神科の特徴なのでは?」と思いました。そうしないとのまないからなんでしょうね。
よく考えると食事が終わって、お薬の時間になり、みんながお口をア~ンとしてるのは少し妙な感じですよね。