「家族まるごと支援と家族のリカバリー」に参加して


2017年10月7日に大阪で開催された「リカバリーフォーラム地方版分科会
家族まるごと支援と家族のリカバリー」に参加された方から、会の内容と感想を寄せていただきました。

2019/2/10にも名古屋で行なわれます。くわしくは→コチラ


「 家族まるごと支援と家族のリカバリー
参加者:川辺慶子さんより

会のタイトルと「親・きょうだい・配偶者・子ども」といったさまざまな立場の家族の困難を知るとともに、
家族自身のピアサポートの可能性を探り、家族のリカバリーを考えたいという目的が魅力で、
親の立場で参加しました。
大阪でのコンボの企画に、こうしてさまざまな立場の方が参加するのは初めてです。
約100人参加し、多くの気づきが得られる有意義な一日となりました。

前半は、各立場の方々が、以下のようなことを発言されました。

○親、きょうだいの立場の方から
信頼できる主治医との出会いはたいへんであること。
でもその出会いが救いとなって社会への一歩が踏み出せました。
社会の制度とつながり、たくさんの支援を受けられました。
家族の仲間と学び、無理しないで生きていく力を得ました。

○配偶者の立場の方から
(2016年に「精神に障害がある人の配偶者・パートナーの支援を考える会」を設立)
困った体験と救われた体験を語ってくださいました。
一番しんどかったのは、人とのつながりが絶たれ孤立していたことです。
皆さんの力をお借りして、荷物を一緒に持ち合い、妻が、自分の人生の道を歩むことを応援していきたい。

○子どもの立場の方から
中学生のとき母発症。
母に寄り添うのが自分の役割と思い、協力を求めない生き方をしてきた。
苦しんだが、今は母を理解できる。
皆さんに伝えたい。面倒を見るのが家族の役割ではない。
つらくなれば逃げ出してもいいと思う。
今はそれぞれの暮らしをし、ソーシャルワーカーとして生きている。

○家族による家族学習会などのピアサポートの成果:横山恵子(埼玉県立大学)
家族が適切な支援を受け、仲間と出会い、自信を取り戻したとき家族のリカバリーが始まる。
専門家、家族、家族会が強みを生かし支援し合う関係が必要である。
家族の力を新しい家族に届ける「家族学習会」は全国23都道府県で3000人受講している。
参加家族、担当家族、両方が元気になり自信を取り戻している。
新入会員が増え、会員数増加。家族学習会が家族と家族会を変える。

休憩の後は、立場ごとのグループ交流会をもちました
いろいろな立場の方の発言から、お互いの理解が深まり、うれしい気持ちや勇気をもらったように思います。
大切な支援とは、連携し、人とつながり出会い、応援していくことだと思いました。
前向きに生きて、少しでも福祉を家族の力で変えていけたらと思います。